先日、ついに
「自宅にも VLAN が必要だぞ」と思い立ち、
Cisco Catalyst 2960(無印)を購入しました。
無印
これは明らかな失敗でした。
なぜなら、無印は 100Mbps まで。
完全にやってしまったな、というやつです。
とはいえ返品するわけにもいかず、
「じゃあ、別の価値を引き出そう」ということで、
知り合いを集めて分解大会を開催することにしました。
Sさん、Iさん、Kさん、ありがとう。
スイッチをつつくネットワークエンジニアたち(ぼくはネットワークエンジニアじゃない)
この記事では、その分解の様子と、
そこで得られた気づきをまとめます。
そんなわけで、分解の模様をお届けします。
※ 本記事は、 基板や IC チップに詳しくない人間がChatGPT と会話しながら観察した内容です。
話半分で読んでください。
まずは分解してみる
背面のネジを外すと、上蓋はあっさり外れます。
中身は思ったよりシンプルでした。
大きな構成としては、ほぼこれだけ。
上蓋を外したところ
基板を見て、真っ先に目を引いたのが
「Cisco Systems」と刻印された ICと、その周囲のメモリ。
調べてみると、これは管理系(CPU側)の ASICらしいです。
周囲には、
が配置されています。
Cisco SystemsのICチップ周り
RAM と Flashの役割(おさらい)
- Flash
- IOS
- startup-config
- 電源を切っても保持される
- RAM
ASIC(というか管理CPU)は RAM 上の情報を使って動作するため、
running-config は RAM に存在します。
つまり、
copy running-config startup-config
とは、
「RAM 上の設定を Flash に保存しよう」という操作。
スイッチやルータといえど、
こういった動作を見ると「パソコンに似たようなものだなぁ」だと実感します。
次に気になったのが、
ポートモジュールのすぐ上にある Broadcom の IC。
これは Ethernet PHY IC だそうです。
型番は BCM5248UA2KQM と思われます。
Ethener PHY ICチップ
PHY は L1(物理層)担当で、
LAN ケーブルの電圧変化を受け取る
- 等化・増幅・ノイズ除去
- クロック同期
- ビット化(0 / 1 に変換)
といった処理を行うそうです。
また、
- リンクアップ / ダウンの判定
- オートネゴシエーション(速度・duplex の決定)
も PHY の仕事。
ここで「電気の世界」と「デジタルの世界」が変換されているんだと解釈しました。
PHYの数と、ポート障害の考え方
この 2960 では、
- 12ポート(6ポート×2段)のモジュール × 2
- Ethernet PHY IC は 3つ
という構成になっています。
最初は
「ポートモジュール単位で故障を考えればいいのでは?」
と思いましたが、構造を見るとそう単純でもなさそう。
ポート単体 → 次の障害単位は PHY IC
という見方のほうが現実的だと感じました。
「モジュールで分かれているから安心」
とは限らない、というのは地味ですが大きな気づきでした。
ヒートシンク下の正体(スイッチASIC)
次に気になったのが、大きなヒートシンク。
……が、
グリスが固着して外せませんでした。
そこで ChatGPT に相談。
どうやらここは スイッチ ASIC らしいです。
型番までは確認できませんでしたが、
以下の Broadcom 系が候補として考えられるそう。
- BCM5650
- BCM5651
- BCM56514 系
スイッチASICまわり
スイッチ ASIC がやっていること
データシートを見ると、
などを内包。
これらを
CPU 上の OS ではなく、専用回路で処理するため、
ソフトウェアルーターより高速になるわけですね。
ASIC の目線からすると、
「CPU、無駄な動き多すぎでは?」
と言われても仕方ない気がします。
ASIC 周辺のメモリ配置
ASIC のすぐ周囲に、複数の IC が配置されているのも印象的でした。
おそらく、
でしょう。
配線距離が非常に短く、
「ここに置く意味」が物理的にも伝わってきます。
アップリンクポートの直後には、
IC が 2 つ並んでいます。
最初は PHY かと思いましたが、
型番 824-M0060R を調べると 磁気トランス とのこと。
Ethernet 規格では、
- 装置とケーブルの電気的絶縁
- 1500Vrms 以上の耐圧
- コモンモードノイズ抑制
が求められるそうです。
つまり、
PHY IC だけでは規格を満たせないということ。
(通常ポートはRJ45コネクター内に内蔵している・・・らしい)
これもポート経路上にあるため、
当然ながら故障点になり得ます。
普段からマニュアルや教本はよく読みますが、
実物を見ながら考えると、
「冗長化」という言葉の解像度が
一段上がる感覚があります。
アップリンクポート周り
そんなこんなで大の大人が4人揃って機器の分解を楽しみました。
その他、良かったこと
ミニチュアが活躍した
分解後の雑談で、
ミニチュアを使って普段のプロジェクト経験の話や、構成をざっくり組みながら話してみました。
これまでは
「PowerPoint でよくない?」
と言われがちだったのですが、
今回は反応が一変。
やはり 立体で触れる というのは強いですね。
もっと普及させたいです。
ASIC がなんとなく理解できた
「専用の役割だけを持つ IC」という言葉が、
今回かなり腹落ちしました。
この感覚が掴めたのは大きい収穫です。
全体的に
今回はかなり勢いで観察していたので、
などもあると思います。
次はデータシートをちゃんと読みながら
もう一度観察したいところ。
(詳しい人、教えてください)
今後
「眺める」のと「観察する」の違いを、
強く実感した一日でした。
今日は収穫が多すぎて、
脳疲労が段違いです。
この辺で終わります。
ミニチュアについて
話していて思ったのですが、
ルーター・スイッチ・サーバーの色バリエーションは増やしたほうが良さそう。
……モデル、作ろっと。